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研究概要
- ニューヨーク・マンハッタンの宿泊口コミデータを用いて各プラットフォーム(TripAdvisor、Expedia、Yelp)のレビューを比較検証した。
- 言語的・意味的特徴、センチメント、評価、利用度、およびこれらの特徴間の関係において、プラットフォーム間で差異があった。
データについて
- 分析対象:Tripadvisor、Expedia、Yelpのニューヨーク市マンハッタンの口コミ
- 期間:2015年後半まで
- レビュー数:約95万件
“感情”スコアのプラットフォーム間の差異
感情スコアは口コミがポジティブかネガティブかを判断するためのもので、0に近付けばよりネガティブ、1に近付けばよりポジティブと判断されます。各口コミにスコアを付け平均を取ったものをプラットフォーム間で比較しました。TripAdvisor0.7、Expediaで0.66、Yelpは0.52となり、各プラットフォームで感情スコアが異なる結果となりました。
次にスコアの分布をみると、TripAdvisorとExpediaで同じパターンで全体的にポジティブに偏っています。一方でYelpは「鞍」に近い形でネガティブにもポジティブにも分布を確認できます。Yelpは宿泊の他、多種多様な業種のレビューを扱っているため、他プラットフォームと顧客属性が異なるのかもしれません。
評価に影響を及ぼす要素は何か?
評価に影響を与えそうな各要素を説明変数として重回帰分析を行ったところ、以下のことが判明しました。
- ホテルクラスが高い、ブランドのあるホテルのレビューは評価が高い
- T1(基本サービス)とT5(コア製品)は、評価に対してネガティブな意味合いをもつ
- 感情は一番強い説明力をもつ、ポジティブであれば、評価が高くより有用であると受けとられやすい
- TripAdvisorに比べてExpediaのトピックに対する説明力に一貫性がない
T2(価値)、T3(観光施設)、T4(ダイニングと経験)に比べて、ホテルのコアなサービスや製品にネガティブな感情が持たれることが示されました。また全体的には感情が評価を説明する強力な要素となっています。